年収1000万ママ 仕事はつらいよ

キャリアも結婚も子供も手に入れたけど、もっと幸せ感じたくて、もっと楽に稼ぎたくてもがく日々。

手厚いドバイのサービスに思うこと

ドバイに来て気がついたのは、どこへ行ってもとてもサービスがよいということ。もちろん、世界の富裕層が集まる街だし、高級ホテルに泊まっているのだから当然かもしれないけど、人手不足の日本では最近なかなか見られないような手厚いサービスにちょっと感動する。ドバイの観光業で働くのはほとんどがインドや東南アジア出身の出稼ぎ労働者だけど、彼らの提供してくれるサービスが、フレンドリーであたたかいし、何よりどこにいってもスタッフがたくさんいて余裕を感じる。

 

まず、空港の入国審査の列で並んでいると、子連れだから早めに通してもらえる。そして入国審査の女性がフレンドリーで、子どもたちに英語で話しかけてくれる。日本は1番行ってみたい国で、今年の12月には日本旅行を計画していると言う。パスポートの確認が終わると、なんと大人には1人一枚スマフォ用のSIMカードがもらえる。さすがお金持ちの国ドバイ!

入国審査を抜けて荷物受け取り所に来ると、たくさんの男性スタッフが待ち受けていて、旅行客にカートを渡してくれる。ホテルまで向かうタクシーの運転手さんも感じがいい。高級タクシーを選ばなくても、普通のタクシーでも車内は日本と同じできれい。

ホテルのチェックイン担当スタッフも、とてもフレンドリーで「日本のパスポートは世界一だよね。今日本は春でいい季節でしょ。」なんて言ってくれる。

朝食を取るレストランでは、ウェイターさんが必要なものはないかと何度も声をかけてくれて、頼んでもいないのにコーヒーのおかわりを持ってきてくれたりする。

ホテルのプールでも、隣接するウォーターパークでも、ライフセーバーさんがたくさんいて、泳ぐ人を見守っているので安心感がある。

プールサイドではアイスキャンディーを配っていたり、毎日正午にはアクアビクスのインストラクターが登場して、プールの中でエクササイズもできる。まさに至れり尽くせり。もちろんそのコストは高い宿泊費に含まれているんどろうけど。

ホテルの外でも、トラムの乗り場のチケット売り場の窓口の人やホームにいるセキュリティの人もとてもフレンドリーで感じがいい。

 

働いたいている人たちがあくせくしておらず、みんな余裕を感じる。おそらく、自国の水準からしたら考えられないような高い給料をもらっているのだろう。

 

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元々、カスタマーサービスと言えば日本の質の高さときめ細かさは世界でも群を抜いていたはずだと思う。

日本人の教育水準の高さ、丁寧さや思いやり、おもてなしの心といった文化背景を基盤に、お客様のニーズをとらえて頼まれる前に差し出すような、痒いところに手の届くきめ細かいサービスが、どこのホテルやレストラン、百貨店でも見られた。コンビニだって、店員さんは仕事が早くて正確で親切。もちろん、今でも百貨店や高級ホテル・レストランでのサービスは素晴らしいし、インバウンドの外国人観光客を楽しませていると思う。

だけど、私たち現地の人に身近な飲食店や販売店では、人手不足が顕著で、一昔前に比べて明らかにサービスレベルが下がっているのを感じる。人気のビストロやレストランに行っても、ホールスタッフが少ないから、空いてる席がたくさんあるのになかなか通してもらえなかったり、注文をするのにやたらと待たされたりする。都心で人手不足を理由に閉店しているレストランもよく見かける。販売店でも、店員さんが少なくて、質問やお願いがあってもなかなかつかまらなかったりということもよくある。もう、日本人だけで日本のサービス業を賄うのは限界が来ている。すでに、コンビニではほとんどの店員さんが中国や東南アジアの留学生になっている。

 

サービスは日本が世界一だと思っていたけど、もうそうでもないかもしれないという現実にちょっとびっくりする。

でも、考えたら当然かもしれない。お金持ちの集まるところにいい物もサービスも集まる。高い給料を払うところにいい働き手も集まる。高い給料をもらっている人の方が、いいサービスを提供できる。

日本にはお金も人も充分に集まっていない。バブル崩壊後の失われた20年間は給料水準が上がってこなかった上に、円安で貨幣価値も弱まる一方で、海外に比べて給料が安い。少子高齢化で人口もどんどん減っている。もう昔ながらの思いやりや気遣いや根性で高いサービスを維持するのは不可能だ。 なのに、海外から労働者や移民を受け入れる体制を作っていない。

ドバイのようにお金持ちや成長企業を集める産業構造にして、高い給料を出して、新興国の労働者を受け入れないと、高いサービスは維持できない。

 

そんなことを考えて、日本の未来がますます心配になったのでした。

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夜のライティングが美しいAtlantisより。

Go ladies!