年収1000万ママ 仕事はつらいよ

キャリアも結婚も子供も手に入れたけど、もっと幸せ感じたくて、もっと楽に稼ぎたくてもがく日々。

仕事で手柄をあげたぞ

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とりあえず、やった〜!と叫ぶ。

こういう時は少し大げさに喜んだ方がいい。

ディレクターに昇進して初めて、身に見える形の、小さいけれど功績と呼べるようなことが作れた。

年明けから取り組んできた、人気北欧ブランドとの契約交渉。(以前ちらっと書いた→https://mamabucho.hatenablog.jp/entry/workandplay)

日本での卸の大部分をサブ・ディストリビューターとして手掛けさせてもらうことで話がまとまった。売上予算は○億円。おそらく今月中には契約書にサインできそう。

残念ながら向こうが提示した掛け率(小売価格の何%で仕入れるか。残りがマージン)は予想していたのよりはるかに高く、うちの会社のもうけは薄い。それでも売上という意味では、昨年の売上の3割近くになる見込みで、経営へのインパクトは大きい。

***

交渉が始まったのは、昨年の秋。

実はこの北欧ブランドは、うちが6年前にディストリビューター(総代理店)として日本展開をはじめたブランドで、世界中でのブームと相まってたちまち数十億円を稼ぐ大型ビジネスになったという。でも、ブランドと本社が大きくなるにつれ、世界中で支社を作り日本でもジャパン社が作られた。そのために、一昨年末で代理店契約を打ち切られてしまい、うちの会社としても大きな売上を失ったという経緯があったそうだ。私の入社前の話しなので詳しくは知らない。

契約終了して1年弱がたった昨年秋、久しぶりにうちの社長と海外部の部長をしている社長の息子に連絡が来た。私もこのミーティングには参加させてさせてもらった。この時点では、またうちの会社が総代理店として日本でのビジネスの大部分を任せてもらえるという方向だった。どうやらジャパン社運営下で売上が伸び悩んでいる様子だ。北欧にいるCEOみずから、うちの会社との契約を解消したのは間違いだったと平謝りしている。

うちの会社のビジネスの現状などを聞かれたが、元々このブランドを担当していた海外部部長が英語でしっかりと答えていて、私の出番は必要なかった。これから具体的なビジネスの引き継ぎについては上海にいる中国人のアジアヘッドに任せるという。

大型ブランドが戻ってくるというので、社長も副社長もみんなハッピーだった。

***

結局、そこから上海と海外部部長とのWeekly Meetingが始まったが、私は呼ばれなかった。私としても、ほぼ決まった話で、自分が必要とされているとは感じなかったし、自分の担当している他のブランドで忙しく、あまり気にしていなかった。

ところが年末、衝撃のメールがCEOからくる。再び総代理店契約をするのは見直すという。業務の一部で協力できるか探るというようなことが書いてある。

これには社長も副社長も大パニック。2021年度の売上の大部分をこのブランドで見込んでいたから。契約失敗の要因は、海外部部長の交渉力不足だったのは目に見えていた。

そこから私が難しい交渉を任された。

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今回の交渉で、心掛けたのは2つ。相手の考えていることを粘り強く書き出すことと、相手との関係作り。

北欧にいるCEOとCFOとのミーティングとその後の上海にいるアジアヘッドとのミーティングで、なぜ一度向こうから持ちかけた総代理店契約をひっくりかえしたのか、相手がうちに何を期待していて、どこが誤算だったのか、どんな計算をしたのかを聞き出した。すると、うちが提出したビジネスプランとジャパン社のそれとが、売上予算が大きく違わず、であればジャパン社を運営した方が利益が多いとのことだった。相手ブランドがうちの会社に期待する売上高に、うちのプランが届いていなかったのである。

それから上海にいるアジアヘッドとは、じっくりお互いの経歴などを話して、中国市場での成功話を書き出し、個人的な人間関係をつくることから始めた。その上で、売上を劇的にあげるためのマーケティングプランのアイディアも提案した。

途中からは直接の敵であるはずのジャパン社のメンバーも参加するタフな交渉だった。でも、フレンドリーな態度で冗談を入れてみせたり、和やかな場を作ることを心がけた。

最終的には卸の大部分を任せてもらった。

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契約の内容がまとまったミーティングの後、副社長から、嬉しい言葉があった。「でもまあ、よくここまで来たわ。年末のCEOのメールでは、話をほぼ白紙にもどすのにお茶を濁しているだけやったと思うわ。今回は翌葉さんの力技やったわ」

そこですかさず私。「契約決まったら、ボーナスでます??」冗談っぽく言ったら、笑って流された。自分の年俸はもう業務委託契約で決まっているので、本当はボーナスに興味はないけど、給料がすごく安い部下がいるので、その子の月給を来期からあげてもらえないか、交渉したいと思っている。契約書にサインした時点で、機嫌のよいタイミングを見計らって副社長に話そうと思う。自分の功績につけ込んで、ケチな上司と部下の給料の交渉をする作戦。

***

その日の夕方には、大阪本社にいる社長からも携帯に電話が来た。「一度なくなった話だったのに、翌葉さんのおかげです。ありがとう。」やった!これは素直に喜ぼう。

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次は、部下の育成で経験とリーダーシップを見せたいな。今、自分の部下2人か3人と他部者の若手2人を対象にした、コーチングプログラムを企画中で、今月末にキックオフのミーティングをしたいと思ってる。

あと、イギリスのブランドと国内のコスメブランドとのコラボも実現させたい。

 

さあ、この調子でガンガン攻めるぞ、Go ladies!

コロナでクビ 40歳ママの転職記④仏高級ジュエリーブランド応募

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コロナで香港の会社をクビになった40歳ママの転職活動。キャリア激動の2020年の記録。

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①香港と日本で就活スタートhttps://mamabucho.hatenablog.jp/entry/job-hunting1

②スイス高級時計ブランド応募https://mamabucho.hatenablog.jp/entry/2021/01/30/183331

③伊高級ジュエリーブランド応募https://mamabucho.hatenablog.jp/entry/jobhunting3

④仏高級ジュエリーブランド応募→今回はここ

⑤米EC大手応募

⑥日本発ファストファッションブランド応募

⑦日本の代理店から仕事の依頼

⑧正社員かフリーランス

⑨スイス大手時計グループ応募

⑩米日用品大手化粧品ブランド応募

⑪伊アイウェア大手サングラスブランド迷う

⑫転職活動を振り返って

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4月初旬。

転職活動2週目、3つ目の面接はイタリアやフランスの高級ファッションブランドを多数抱えるケ○○○グループのフランス系高級ジュエラー。私は、若い頃から雑誌で見るこのブランドのリングに憧れていて、結婚指輪として手に入れた大好きなブランド。

やはりビズリーチ経由で連絡をくれた日本人男性のエージェントから紹介された案件。職種はトレードマーケティングマネージャー。顧客向けの展示会やポップアップストア、ウエディングフェアの企画運営をする仕事で、ヴィジュアルマーチャンダイジング(VMD、店頭でのディスプレイなど)を担当する部下も1人つくという。面白そう!やっぱり私はマーケティング系の仕事がいいかなぁ、などと期待が膨む。お給料も前々日に受けたスイスのリ○○○○グループほどは良くないけど、それでもかなりの高水準。何より憧れのブランドだし、時計よりジュエリーの方が興味がある。絶対行きたい!

さっそく、CV(英文職歴書)と、そのブランドへの個人的な思いをしたためたカバーレターをエージェントに送付。すぐに人事との第一面接が決まった。

***

このポジションを紹介してくれた男性エージェントは、かなり経験が長そうで、事前にSkypeで面接のアドバイスをしてくれた。

経歴の説明やこのブランドに対する印象など、彼の想定質問にいくつか答えると、まず「翌葉さんは明るいし、面接慣れもしているようだから、そのまま自分らしく話せば大丈夫」と言ってくれた。「でも、」と忠告が続く。

  • 質問には手短に答えて余計なことは言わない
  • 会社規模や営業成績などを具体的な数字を入れて説明する
  • 受けるブランドの商品名を会話に散らばせる
  • ブランドの強みと弱みを把握して語れるようにする

なるほど。勉強になる。さすが日本人エージェントは、事前に話した数人の外国人エージェントに比べて指導が丁寧だと感じた。

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人事との第一面接。エージェントによると、人事の女性は経験豊富で、一年ほど前にリ○○○○グループから移った方だと言う。結婚して子どもいるので、働くママにも理解があるとのこと。実際オンラインで会ってみると、聞いていた通り、気さくで素敵な女性だった。

質問のやり取りは順調に進み、最後に私がチーム構成に聞くと、丁寧に説明をしてくれた。マーケティングチームは、トップのディレクターの下に7人のスタッフがいて、全員女性。そのうち3人が今月辞め、残りのメンバーも1人を除いて入社3年以内なので、とても新しいチームになるという。

あれ?気になったので、率直に聞いてみた。「ディレクターの方は長いんですか?」と私。「いえ、ディレクターも去年入ったので新しいんです」と人事。

あれれ??っていうことは、上司が去年新しくなって、この4月に7人中3人が辞めるってこと??しかも、私が応募しているトレードマーケティングの前任者は16年も勤めていたとエージェントから聞いている。16年もいた人が、上司が変わったとたんに辞めるなんて・・・。ファッション業界にありがちなやつじゃないかしら・・・。頭の中に不安がよぎる。

***

無事に人事との面接に通り、二次面接に進んだと、エージェントから連絡がきた。次の面接官は直属の上司になるマーケティングディレクター。エージェントが事前に色々と情報をくれた。お名前は〇〇さんで、去年ラグジュアリーじゃない別のジュエリーブランドから来た40代後半〜50代前半の女性だという。専門はPRやトレードマーケティング。私の"既婚ですか"という質問に"それはわからない"と言う。

う〜む、やはり、ファッション業界にありがちなアレでは・・・。

***

高級ホテルのPRマネージャーをしている友人にLINEでその話していると、"そのディレクター、なんて名前?"と聞かれたので教えると、しばらくしてメッセージがきた。「その〇〇さん、去年まで〇〇〇〇〇〇〇(有名な中間価格帯の外資ジュエリーブランド)にいたらしいよ。うちのホテルで以前、そのブランドがイベントをした時に、こちらの不手際があって、30歳くらいの女性スタッフがその人に怒鳴りつけられて、私の上司が謝ったんだって」

まさか、そんなとこから情報が入るとは。

でも、やっぱり!

ファッション業界にありがちな、若い女性スタッフに厳しい独身アラフィフの怖い女性上司。部下がいっぺんに辞めたという話にも説明がつく。頭の中の不安が現実になった感じ・・・。

***

4月下旬。

どきどきしながらマーケティングディレクターとの面接にいどむ。

再びSkypeでの面接。緊急事態宣言の中なので、画面の向こうのディレクターは自宅にいる。リビングにいるらしく、後ろに白いカーテンが見える、ラグジュアリーな雰囲気のマンション。白金あたりにありそう。お部屋の感じでから、独身子どもなしなのがわかる。本人はクールビューティーなちょっと冷たそうな美人。正直、あまり笑顔がなくて怖い。こちらがなにを話しても反応してくれない。ときどき画面がフリーズしているのかと思ったら、フリーズしているのは彼女の表情で、通信のエラーじゃなかった(汗)。

ブランドへの思いについて聞かれたので、迷ったが、正直に結婚指輪で毎日身につけていると答えると、そうですか、と冷たい答え。ち〜ん・・・。

そのままぎこちない雰囲気のまま、面接は終わった。

**

1週間後にエージェントから連絡が来た。

面接の結果は、保留。ディレクターは私の人柄にはいい印象を受けたけど、他の候補者と比べたいので来月半ばまで待ってほしいという。 

とりあえず、落ちなくてよかった・・・。この面接を通過すれば、次はフランス人社長との面接だから、外国人相手に英語の面接なら自信がある。

でも、もし受かってもあの怖い上司の下で働くのはどうかなとも思う。もうこの年になって、職場の人間関係で悩みたくないし、9年ぶりに日本で働くのに、上司にびくびくしながら働いて成果をあげる自信もない。何より、4歳と1歳の子どもを保育園に預けて働くのに、上司が独身というのは理解がなさそうで心配。

ああ、就職活動って思うようにいかないものだな。グループもブランドも憧れだし、仕事の内容も楽しそうだし、お給料もいいのに、上司が怖い。まあ、でもそうだよね。条件が完璧だったら誰も辞めないからポジション開かないもんね。

***

結局、長い事待たされて結果が出たのは6月中旬だった。

落ちた。

憧れのブランドだから残念だっけど、あの人の下で働くことにならずによかったと真底思えた。

 

さあ、まだまだ受けるぞ、Go ladies!

ファッションとアニメの甘い関係

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原宿のオフィスに向かって表参道を歩いていると、道の向こうにどこでもドアから出できた3Dのドラえもんが見えた。よくみると、イタリアの高級ブランド、グッチのショーウインドウである。グッチは今、ドラえもんとのコラボで14万円のショルダーバッグや27万円のセーターなどを販売している。おしゃれにデフォルメされたりシンプルなモチーフにアレンジされたりせず、”まんま”のドラえもんがバッグのど真ん中にプリントされ、セーターのど真ん中に編み込まれている。このアイテムたちがスタイリッシュなのかどうかはよくわからないけど、天下のグッチがやっているんだからおしゃれなんだろう。

www.gucci.com

その向かいにはスペインの高級ブランド、ロエベのウインドウにトトロがいる。説明する必要もないけど、日本が世界に誇る宮崎駿アニメの名作「となりのトトロ」である。なんでロエベがトトロと?ロエベとトトロには共通点があるらしく、下の記事でクリエイティブディレクターが語っているけど、なんか無理やり考えた言い訳っぽい・・・。

www.elle.com

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 高級ブランドがアニメとコラボして人気キャラのグッズを出すことは、もはや珍しいことではない。去年はフランスブランドのロンシャンがポケモンとコラボしてピカチュウのバッグを出していたし、一昨年には化粧品ブランドのシュウウエムラがおなじくピカチュウのコスメを出していた。

でも、人によっては”ラグジュアリーブランドとアニメキャラってイメージ合わないけど・・・”とか”大好きなキャラでもこんな高いもの誰が買うんだろう・・・”って思うかもしれない。(特にドラえもんは庶民の味方だしね!)

長年ファッション業界で働く私が、ずばり、お答えしましょう。

売れるんです。アニメコラボ。

むしろ普通のファッションアイテムが売れなくなってきた。だからどこのブランドもこぞってするんです。アニメやゲームやSNSで人気のセレブ(渡辺直美さんとか)とのコラボ。

***

 うちの会社が扱うブランドでも、去年ピカチュウのコラボアイテムを作ったら、オンラインで発売開始数時間で、用意していた数百個が売り切れ。本当は、都内のポケモンセンター(全国でポケモングッズを販売するチェーン店)で発売する予定だったのに、店までたどり着かなかった。そこで今年ははるかに多い数でコラボ第二弾の注文をいただけそう。ピカチュウ恐るべし。また、去年は社会現象にもなった毀滅の刃のコラボグッズもだして、たくさん売ることができた。特に煉獄さん。

でも、普通の商品が売れない・・・。もう「新作だから」「おしゃれだから」という理由でファッションアイテムを買う消費者があまりいない。物を買うのに、「好きなストーリー」や「好きな世界観」、「好きなキャラクター(パーソナリティ)」という動機付けが必要なんだと思う。自分が毎週見て一緒に育った漫画やアニメ、はまって毎晩遊んだゲーム、大好きな「押し」キャラ。そういった自分の心がどっぷりはまったコンテンツに関連したファッショングッズなら、お金を惜しまずに買う人が多いのだろう。

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まあ、でも世界中で知られているような名作アニメや何十年にわたり愛されてきたキャラクターならまだわかる。私が最近びっくりさせられたのは、YoutuberやVtuberの影響力。私の扱ってるブランドが一昨年に、日本でも知名度で5本の指にはいる人気Youtuberグループとだしたコラボ時計、はじめに数百個を売り出したところ、瞬殺。たちまち売り切れてしまい、次の年に同じ時計を受注形式で再販したところ、今度は数千個のオーダーが付いた。また、ある大手Vtuber事務所の依頼で作った複数のVtuberキャラのコラボ時計も販売数時間で数千個売れたらしい。すごい。

今のYoutuberやVtuberって、本当にアイドルやスターの存在なのだ。30代後半や40代以上の人たちにとっては、音楽チャートトップのスター歌手や、月9ドラマの主役の女優さんやメジャーリーガーの野球選手みたいな存在が、今の10~20代の若者にとってのYoutuber。小学生のアンケートで将来なりたい人気の職業にYoutuberがランクインするのも無理はない。

でも、私には理解不能。だって、前述の人気Youtuberグループの動画見てみたけど、本当にとるにたらないくだらない内容ばかりだったんだもん。なんかおばかなことをやってみた、系の動画。二晩眠らないで我慢する、とかさ。暇な時間にこういう動画をみて面白がるのはまだわかるけど、この人たちのオリジナルグッズをお金だして買う心境はわからない。(自分の会社がデザインした商品でも 汗)

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そんなこんなで、最近の若者の消費傾向をつかめきれない私でした。Go ladies! 

コロナでクビ 40歳ママの転職記③伊高級ジュエリーブランド応募

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コロナで香港の会社をクビになった40歳ママの転職活動。キャリア激動の2020年の記録。

①香港と日本で就活スタートhttps://mamabucho.hatenablog.jp/entry/job-hunting1

②スイス高級時計ブランド応募https://mamabucho.hatenablog.jp/entry/2021/01/30/183331

③伊高級ジュエリーブランド応募→今回はここ

④仏高級ジュエリーブランド応募

⑤米EC大手応募

⑥日本発ファストファッションブランド応募

⑦日本の代理店から仕事の依頼

⑧正社員かフリーランス

⑨スイス大手時計グループ応募

⑩米日用品大手化粧品ブランド応募

⑪伊アイウェア大手サングラスブランド迷う

⑫転職活動を振り返って

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4月初旬。

就職活動2週目、2つ目の面接は高級ファッションブランドを多数抱えるL○○○グループの中のイタリア系ジュエリーブランド。

ビズリーチを通してフランス人のエージェントから連絡が来て、電話で話すと、自分の知っている複数のブランドに声をかけてくれた。その中の一つが、そのジュエリーブランドの人事で、現時点で募集はしてないが、イタリアのビジネススクールを出ている私の経歴に興味を持ってくれて、オープン面接(特定のポジションを対象とせず会社として興味ある人材と会う面接)をしてくれるという。

やったぁ!ミラノの大学院で勉強した私にとっては思い入れの深いブランドで、大学院の先輩にはそのブランドで働いていた人もいる。卒業生の集まりでもよくそのブランドのカフェやレストランを利用していた。

憧れのブランドで働けたらいいなぁ。

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事前にエージェントが面接官のLinkedInのリンクを送ってくれたので見てみると、シニアHRマネージャーで、少し年上の女性だった。やった、今度はシニアが相手だ。フランス人のエージェントも長年日本で人材紹介をしているようで、外資系ブランドにネットワークがあるようだ。

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そのブランドと、同グループの他のジュエリーブランドの店舗を見てから面接に挑んだ。Zoomを使ったオンライン面接。こちらも自宅、先方もテレワーク中なので自宅である。

エージェントから聞いていた通り、落ち着いていて知的な雰囲気の素敵な女性だった。話は和やかに進む。そして前日にスイスのラグジュアリーグループとの面接で聞かれたのと同じ質問が来た。「マーケティングとセールス、どちらがやりたいですか?」う〜ん、また来たか。今回も正直に迷った様子を見せて「直近の職種はセールスですが、各国のマーケティングの管理もしていて、そこにやりがいを感じていまして」と説明すると、「うちの会社だと、セールスもマーケティングも両方見るのは社長のポジションだけなんですよね」と人事の女性。まあ、そうだよね・・・。特定のポジションに応募しているわけでもないので、はっきりとした返事ができないままで終わってしまった。

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後日、エージェントからは、人事の女性は私に好印象を持ってくれたものの、今現在募集しているポジションがないので、よさそうなポジションに空きが出れば連絡くれるというメールが来た。コロナですぐには動きはないかもしれないなぁと思いつつ、可能性に期待するしかない。ポジション空きますように!

 

Good Luck, go ladies! 

 

コロナでクビ 40歳ママの転職記②スイス高級時計ブランド応募

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コロナで香港の会社をクビになった40歳ママの転職活動。キャリア激動の2020年の記録。

***

①香港と日本で就活スタートhttps://mamabucho.hatenablog.jp/entry/job-hunting1

②スイス高級時計ブランド応募→今回はここ

③伊高級ジュエリーブランド応募

④仏高級ジュエリーブランド応募

⑤米EC大手応募

⑥日本発ファストファッションブランド応募

⑦日本の代理店から仕事の依頼

⑧正社員かフリーランス

⑨スイス大手時計グループ応募

⑩米日用品大手化粧品ブランド応募

⑪伊アイウェア大手サングラスブランド迷う

⑫転職活動を振り返って

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4月1週目、日本での就職のために転職サイトのビズリーチに登録すると、すぐにエージェントからSkypeで面談しないかと英語でメッセージが来た。早速応じると、見た目も名前も日本人だが、ネイティブの英語を話す20代の女性エージェントだった。高級時計と宝飾品ブランドを複数抱えるスイスのリ〇〇〇〇グループの時計ブランドで、ホールセールマネージャーを募集しているが、応募したいかと聞かれたので、受けたい!と答えた。

スイス最古の時計ブランドで、平均価格帯はおそらく200万円くらい。ホールセールマネージャーってことは、百貨店や専門店への営業職だから、かなり日本的な体育会的な仕事だ。ちょっと私の興味や強みとは違うし、退屈そうかも・・・。でも、ラグジュアリーブランドは以前から興味あったし、超有名グループの一部だし、お給料も高いし、裁量労働制や在宅勤務制度もあって働きやすそう。なにより、失業中の身としてはどんどん受けるしかない!

早速自分のCV(英文職務経歴書)をすこし修正してエージェントに送った。すると数日後に返事が来た。実は、新型コロナの状況が悪化して、店舗が営業を自粛しなくてはいけず、このポジションの採用は一時凍結されたという。でも、私の経歴にグループ人事の人が興味を持ってくれたので、カジュアルな面談をしたいと言っている。喜んで応じて、その週の金曜日にオンライン面談が決まった。

エージェントから面談の相手のLinkedInアカウントのリンクがメールで来た。グループの人事の女性だが、まだ30代半ばで若い。エージェントも若いし、まだ人事のシニアメンバーとのコネクションがないのだなと思った。

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面接前日に、そのブランドの香港の店舗を見に行った。日本では百貨店や高級店が店を閉めている中、香港はどこの高級ブランドも営業している。店の中に入ると、暇そうにしていた20代の男女の定員がにこやかに迎えてくれた。平均価格200万円の店で買うふりをしてもしょうがないので、正直に日本でそのブランドの面接を受けるので店を見学に来たと告げると、嬉しそうに応じて、あれこれ商品を説明してくれた。私が「主な客層の年齢層は?」「一番価格の低いエントリーモデルはどれ?」「客層のメインは大陸から来る中国人?それとも香港人ローカル?」などと聞くと、どの質問にも丁寧に答えてくれた。そして「リ〇〇〇〇グループで働くのどう?」などという踏み込んだ質問にも、「やっぱり会社が大きいから待遇がいいよ。コロナ禍でも雇用が安定しているし」と応じてくれた。最後には「同僚になれるといいね!面接がんばってね!」と温かく送り出してくれた。優しい!

***

さて、面談当日。Skypeを使うということなので、アイパッドをにらめっこをして待つ。指定された時間になったので、こちらから呼び出すが、応答がない。5分待ってもう一度呼び出すがやっぱり応答がない。そこで、日本のエージェントに電話してそのことを伝える。エージェントから5分後に連絡があり、人事部内の会議が長引いてしまったので、面談を後日に延期したいとのこと。そっか、やっぱり若い社員だから、自分のスケジュールをうまくコントロールできないんだ。採用は凍結されているわけだし、若い人事の面接の練習のための面談なのかも。でも、まあいいや。私だって、日本で面接を受けるのは12年ぶり。練習相手ににちょうどいい。

***

リスケされた翌週の月曜日、無事に面談を受けることができた。若い人事の女性はとても感じがよく話しやすかった。私が経歴を説明して、香港のお店を訪ねた感想などを伝えると、先方も会社やブランドの説明をしてくれた。やはり大きなグループなのでとても待遇がよく働きやすく、海外のオフィスへの異動の可能性もあるという。グループは大きいが、その時計ブランドのチームは10人ほどで、ホールセールマネージャーはフランス人社長へのレポートだという。そうそう、香港で9年も働いた私にとっては日本人よりも外国人の上司の方がやりやすい。

難しい質問もなく会話は和やかに進んだが、ひとつだけ答えるのに一瞬悩んだ質問があった。「幅広いご経験がおありですが、今後マーケティングとセースル、どちらがやりたいですか?」う~む。なんと言えばいいか・・・。香港での仕事は、ヨーロッパブランドのアジアオフィスで日本およびその他のアジアパシフィックの代理店の管理をする立場だったから、その国の担当としてセールスもマーケティングも見ていた。日本では、PR会社やイタリアブランドのマーケティング部にいたので、私の専門はマーケティングだけど、香港にいってからは、セールスマネージャーやアカウントマネージャーとして売上予算を持つことがやりがいに感じていた。でも日本では営業というとすごくドメスティックな泥臭い仕事だし、マーケティングの方が海外本社とのやりとりもあって国際的かなぁ。などと頭の中で迷い、でも応募しているのが、ホールセールの仕事なので、正直に迷うと言いながらも「セールスがしたいです」と答えた。

最後には人事から、「コロナで店を閉めなくては行けず、スタッフの対応に追われていて採用は凍結中なので、もし採用が再開すれば連絡します」と言われて面談は終了。

後日、エージェントからも人事が受けた私の印象は良かったと連絡をもらった。

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転職活動はまずまずの滑り出し。

この調子でいくぞ、Go ladies! 

 

 

コロナでクビ 40歳ママの転職記①香港と日本で就活スタート

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2020年3月半ば、ヨーロッパで新型コロナの猛威がふるうと、ヨーロッパ本社のほとんどのスタッフが突然一時解雇された。一夜にして、本社の同僚と連絡が取れなくなる。レイオフといい、海外では一般的な雇用調整である。これは私たちのいる香港オフィスでもなにかあるな、と思っていると、3月末に契約を切られてしまった。他の香港人スタッフもみな無給休暇を取らされるという。

まあ、香港ではコロナ以前からリストラやクビきりは当たり前で、能力や実績に関係なく切られるし、社長が変わるとその下の幹部総とっかえなんていうのもよくある。私自身も、前職のジュエリーブランドで、産休中に所属部署が消滅し、復帰して半年後に給料半年分もらってやめることになった経験があるので、それほど驚きはしなかった。

そもそも、ブランドや組織に限界を感じて、仕事も退屈になってきていたから、後から振り返ると本当にいいタイミングでやめられてよかった。もちろん、契約終了を言い渡された時は少しがっかりしたけれど。まだ香港に残りたいという気持ちもあったし。

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その後、家族で夏に本帰国し、今の会社でディレクターになるまで色々とあったので、備忘録として書きたい。4歳と1歳の子どものいる40歳ママの転職活動の記録。受けたブランドの選考や面接の様子などもできるだけ詳細に。

①香港と日本で就活スタート→今回はここ

②スイス高級時計ブランド応募

③伊高級ジュエリーブランド応募

④仏高級ジュエリーブランド応募

⑤米EC大手応募

⑥日本発ファストファッションブランド応募

⑦日本の代理店から仕事の依頼

⑧正社員かフリーランス

⑨スイス大手時計グループ応募

⑩米日用品大手化粧品ブランド応募

⑪伊アイウェア大手サングラスブランド迷う

⑫転職活動を振り返って

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さて、仕事のクビになったからといってくよくよしていてもしょうがない。何事もやるとなったらてきぱきとこなしたいタイプの私。転職活動もプロジェクト化する。応募条件を満たせばどんな業界のどんな職種でもいいから、4月の1ヶ月間で香港と日本の企業30社に応募すると目標設定した。

香港での仕事探しはLinkedInというFACEBOOKのビジネス版みたいなSNSでするのが主流なので、早速プロフィールをUpdateして、よさそうな求人を見つけてはクリックする。でも、前年のデモの影響や、コロナで香港の労働市場は完全に冷え切っているみたい。めぼしい募集がない。唯一、仏高級ブランド・ヘルメスのコスメ部門の東南アジア担当マネージャーの職が良さそうだけど、化粧品の経験がない私には難しそう。応募はしてみたが案の定書類が通らなかった。

一方、日本での活動ではビズリーチという転職サイトに無料登録してみた。すると、すぐに6〜7人の人材紹介エージェントから連絡が来て、色々な企業の募集情報を教えてもらい、応募したいか聞かれたので、応募できるものは全部受けます!と答えた。そして、それぞれの企業に合わせて英文のCV(職務経歴書)をエージェントに送った。順調に書類選考に通り、就職活動を初めて2週目に日本にある5社とオンライン面接をすることになった。ラインナップは、上記目次の②〜⑥の企業である。どれも超がつくほどの有名ブランドや企業ばかり。

あれれ?私結構すごいじゃん??香港で働いて9年になる私を今更雇ってくれる日本の会社なんてないと思ってたから、嬉しい誤算。

と、この時点で香港での就職はあきらめて日本への本帰国を決めた。

ちなみにこの頃には、インテリアデザイナーの夫も、香港でのプロジェクトがどんどんキャンセルや延期になってしまっていたので、そろそろ潮時だと話していた。夫も4月末で香港の会社を辞めて、日本で就職活動をすることに。

世界一住宅価格が高い香港で家賃を支払っていくのも大変なので、早めに引き上げた方がいいと、5月末のフライトで帰国することにした。

***

次回からは超大手5社との面接の様子をレポートします!

 

さあがんばれ、失業中の女性たち!Go ladies! 

 

 

カマラ・ハリス「夢見るだけじゃだめ!」

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先日、私はふと思いついた英文ポエム(w)を記事に書いた。https://mamabucho.hatenablog.jp/entry/ihaveadream

もともとは、2019年にフィンランド でサンナ・マリンさんがフィンランド史上最年少の34歳で首相になったというニュースを見たときに思いついた言葉。フィンランドではすでに3人目の女性の首相だった。マリン首相についてはこちら→世界最年少首相!フィンランドのサンナ・マリン首相ってどんなひと?|ハーパーズ バザー(Harper's BAZAAR)公式

さすが北欧はすごいなぁ。私よりずっと若い女性が当たり前のように首相になってしまうんだもの。日本はいつになることやら。私の生きているうちに見られるのかな。そんなことを考えていたら、ふと言葉が降ってきた。

そして今、カマラ・ハリスさんが、米国ではじめての女性大統領になった。2016年にヒラリー・クリントンが大統領選挙でドナルド・トランプに敗れた時にもささやかれた『ガラスの天井』を打ち破ったと言われている。

とにもかくにもこのハリスさん、とってもかっこいい!副大統領候補になった際に新聞記事で見て以来、すっかりファンになってしまった。見た目も聡明な美人だし、スピーチも上手くて何より強そう!ジャマイカ人の黒人の父とインド人の母を持つ、まさにマイノリティで、実力でここまでのしあがったのは本当にすごい。

***

で、話を冒頭に戻すと、せっかく素敵な女性副大統領が誕生するのだから、以前に思いついて頭の中に残っていた言葉を、書いておこうと思ったのだ。

タイトルは、キング牧師の有名な演説からそのまま拝借して「I have a dream!」

別にかっこつけたわけじゃなくて、この言葉が頭の中に降ってきたんだもん!

 

そしたら、20日の彼女の就任演説がまるで私の文章への返信というか、カツを入れるような内容だった。びっくり。日経新聞の紙面に載った「夢見るだけでなく実行」という言葉をみて、はっとしてしまった。そうか、夢見るだけじゃダメなんだ!と。

「夢見るだけでなく実行」 ハリス副大統領が抱負 - 日本経済新聞

YouTubeで演説の全文を聞いてみた。

WATCH: Kamala Harris makes first speech as vice president, urges country to 'see beyond the crisis' - YouTube

日経の見出しになったのはこの言葉

“We not only dream, we do. We not only see what has been, we see what can be,”

多少意訳すると、"私たちは、夢見るだけではなく行動する。過去の事実を見つめるだけではなく、未来に何が可能かを見つめる"

とても美しい言葉。

ちなみに、ハリスさんが、昨年11月に選挙に勝った際にした勝利演説はもっとパワフルでかっこよかった!「私はこのオフィスではじめての女性(副大統領)だが、最後ではない」というフレーズは有名になった。

Vice President-elect Kamala Harris delivers speech ahead of Joe Biden - YouTube

***

でもさ、でもさ、前述の文章に書いた夢を実行するってどうすればいいの?私が書いたのは以下。

  1. 日本初の女性首相
  2. 夫婦別姓
  3. 国会議員、管理職、医者の3割を女性に

う〜む。どれも直接は実行しにくい。今から国会議員→首相目指しても無駄だし。やりたくもないし。

夫婦別姓については、数年前にサイボウズの青野社長が署名活動をしていた際には参加したよ。専用ページで賛同にクリックしただけだけど・・。

私にできることは、まずはやっぱり本業でがんばることだよね。

いちお、私も会社で初の女性部長なんだから。まあ、従業員100人以下の小さな専門商社のですが。少なくとも数名の若い女性スタッフの期待を背負ってもいるし。

 

さあ、がんばるぞ!今日はハリスさんがよく身につけると知られているパールのピアスもしている。アメリカでは、20日にパールを身につけよう!という応援キャンペーンもあったみたい。

最後にハリスさん風にかっこよく言わせて。

I won’t be the last!Go ladies!